30年後、40年後の歯科業界で働く人々の市場価値を高めたい

15年以上の歯科衛生士業務と、歯科以外の都市銀行での仕事を経験してきた中で感じている、つよい想いです。

歯科業界に入ってから、様々なことを感じます。日々、患者さんの健康のお手伝いをすることに楽しさを感じている反面、人間関係で悩んだりキャリアにつまずくこともありました。
自分が正しいと思ったことがそうでなかったり、相手に伝わらなかったりすることもありました。
よくよく冷静にまわりを見渡してみると、実は私だけではなく同じように悩む人が多いことがわかりました。

悩む背景には、自分の知識と経験不足があることもわかりました。
働くことはどういうことか？ひとりの社会人としてどうあるべきか？

社会人一年目で考えるきっかけがあったのなら、もっと早いうちから自己との対話ができるのではないか。

歯科の専門技術の研鑽はもちろん、ビジネスパーソン（社会人）としての教養を身につけることでさらに自信を持って活き活きと活躍できるのではないか。

仮になにかしらの理由で働く場所が変わったとしても、他業種へ転向したとしても、価値ある社会人として人生を歩めるではないか。

このような想いから、新入社員研修を行うことを決心しました。

私が新入社員のときに学びたかったことをたっぷり盛り込み、社会人としての第一歩を、さらに魅力的に、自信に溢れるものにしていただきたいと思います。

健康(health)をベースにゆたかな人生(well-being)を送ることができる社会を

20年以上、歯科衛生士として臨床業務に携わる中で、本来の健康を獲得するためには、歯科医療従事者による「健康教育」と「自立支援」が重要であると痛感します。
患者さんに健康になっていただきたい気持ちが強いあまり、悩んだ末に自分の正義を貫き、ひとりよがりなコミュニケーションをとってしまったことも多くありました。

健康はあくまでベースであり、1人でも多くの方にゆたかな人生を送っていただくには、一方的な情報提供ではなく、
患者さんの背景を理解した上で人生に寄り添い、みずから健康を守れるよう健康観とリテラシーを高めること、
そのための信頼関係を築くことが大切です。
そして、テクニカルスキル・ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキルなど、バランスの取れたスキルも必要になります。

しかしながら、研修制度さえ確保できない歯科医院が多く存在し、新人が入職しても作業ベースの業務に追われてしまうこともあります。
働く理由もよくわからないまま、目の前の仕事に追われてあっという間に時間だけが過ぎてしまい、このままでいいのだろうかと自身のキャリアについてご相談いただくことも増えました。

歯科業界にはテクニカルスキルを追い求める環境は多くありますが、ヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルを学ぶことは少なく、本来もっとも大切である人としてのあり方、なぜ働くのか？など、考える機会が少ないように感じます。
自分自身も、できるだけ早くにこういう学びができたらどんなに良かっただろうと考えました。

そんな思いから、歯科の専門的な知識や技術よりももっと前に、社会人として広い教養を身につけることで、医療を提供する側の私たちもゆたかな人生を送れるよう、弊機構を発足しました。
歯科業界がさらに魅力的になり、すべての人が輝ける社会を目指し、多くの方と学びを共有できることを楽しみにしております。